投資信託の基準価額および分配金再投資基準価額

投資信託の基準価額と分配金再投資基準価額

 インデックスの投資信託やETFは、基準となる指数があります。ベンチマークと呼ばれるものです。このベンチマークに沿ったパフォーマンスを出すことが、運用担当者の仕事になります。

 

 そういう意味では、仕事の正確さはこのベンチマークからいかに乖離を少なくするかで評価されるということになります。下方乖離はもちろん評価されません。上方乖離は利用者からすればついつい「嬉しい誤算」と思いがちです。

 

 しかし、仕事の正確さという意味では歓迎されることでは実はありません。乖離をするということは、常に上方乖離を保証するものではなく、同時に下方乖離もする可能性を示唆するものだからです。結果としてベンチマークをきちんとトレースできない、確実性の低い商品ということになってしまいます。

 

 インデックスの投資信託は自らの運用する投資信託の基準価額と、ベンチマークをいかにパフォーマンス上近似させるかというところが勝負なのです。パフォーマンスが第一になるアクティブファンドとの大きな違いがここにあります。

分配金再投資基準価額とは

 これと似た意味を持つものとして、分配金再投資基準価額というものがあります。これは、投資信託が分配金を出さずそのまま再投資したらどうなるか、という数字です。

 

 ベンチマークが分配金を出した後の数字を示しているのに対し、投資信託が分配金を自動再投資をしているならば、その分上方に推移しないとおかしいことになります。つまり、パフォーマンスが劣るということです。

 

 指数を投資信託という形でくるんで販売しているので、どうしてもいくらかの乖離が生じます。先にも述べたように、投資信託というのは以下のような視点が大事になります。

  • 流動性(売買が自由にできるだけの資産を集めているか)
  • 正確性(ベンチマークからの乖離が少ないか)
  • 成長性(ベンチマークは成長が期待できるものか)

 こういうことになります。例えば流動性が少ない、資産額が少ないものだと償還リスクがあります。長期投資を想定してるにもかかわらず、意図しないタイミングで償還されてしまうと損益をその時点で確定させなくてはいけません。

 

 正確性はベンチマークを正確にトレースできているかということです。何度も乖離をしてしまうような商品は運用に何らかの問題があります。有名どころでも度々乖離を起こしている商品はありますね。

 

 成長性は、そのベンチマークが成長するのか、買うに足りる資質と可能性を包含したものかということですね。この3つを備えた投資信託を選んでいくというのが基礎基本の投資信託の選び方ということになります。 

投資信託の積立投資の複利効果

たぱぞう様

 初めまして。いつもブログを拝見させて頂いております。
 私は現在30代前半、去年より複数の投資信託を一般NISAで毎月積み立てながら、安くなったらスポットで買い増しもしています。


 私の積立投信の中に、たぱぞうさんの記事にも良く登場する楽天・全米株式インデックス・ファンド(通称:楽天VTI)もあります。

 

 最近、"投資信託の積立投資の複利効果"について疑問が浮かびました。それは、「インデックスファンドは複利効果があるのか?」という疑問です。

 

 「インデックスファンドの配当再投資」に複利効果があるのはわかります。しかし、「楽天VTIが分配金を出さず配当再投資を自動で行う」のであれば、ベンチマークとしているCRSP USトータル・マーケット・インデックスと乖離してしまうのではないか?しかも上に。良い方に。


 乖離しないのであれば、配当が再投資されずどこかに行ってしまっているということになります。信託報酬と配当が全くの同額であれば、乖離しませんが。。。


 ベンチマーク自体は配当落ちがあり、配当再投資はしてないはずなので。

 

A:インデックスファンド=インデックスと乖離しない(ことを目指す)
B:複利効果=配当再投資


 AとBは互いに矛盾しているので、

  • インデックスファンド=複利効果

も矛盾しているのではないか、という疑問です。

「配当>信託報酬であれば、乖離していく」ということであれば、私の疑問は解消されます。
(配当利回り1.82%>信託報酬0.1696%)
 積立開始当初にこの疑問が解消されれば、30年40年と積立を続ける事ができるので、よろしければご回答よろしくお願いします。

基準価額と分配金再投資基準価額を見てみる

 弊ブログでもご紹介した、楽天・全米株式インデックスを例に基準価額と分配金再投資基準価額を見てみましょう。

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 このように、分けてグラフ表示されます。今後長期で見たときに、この緑の「分配金再投資基準価格」が「インデックス」に対して上放れしないとおかしいということになりますね。また、「基準価額」はインデックスに対して正確にトレースされているかということも大事になります。

 

 楽天全米株式の場合は、分配金を出しません。したがって、「分配金再投資基準価格」と「基準価額」が近いというのが期待されるところです。

 

 まだ歴史が浅いのではっきりとはしませんが、今後評価するにあたって1つの基礎的な視点になってくるでしょう。

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 これを見ると、設定当初の乖離が大きかったことが確認できます。最近はきちんと運用されていますね。

 

 総資産総額は右肩上がりですね。運用会社とベンチマークがしっかりしているので、じき落ち着いてくると思いますが、乖離に関してはこれからも見守っていく必要がある若いファンドだと言えます。

 

関連記事です。

  楽天バンガードシリーズは大きなインパクトを投資信託界隈に与えました。もうちょっと投信部分の信託報酬が低いと嬉しいところです。

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  こういうファンドは基準価額も何もあったものではないので買ってはいけません。たちどころに損をします。売り手は儲かります。手数料が高いですからね。

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  弊ブログで紹介した魅力な投資信託です。20年後どうなっているか楽しみですね。コツコツ育てていくということです。

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